お米の記憶〜新米の季節に〜
2023稲作振り返り
今年も収穫の季節を迎えました!
一年で一番忙しくもあり、ほっとできる季節です。籾を擦ったばかりのお米は甘くて美味しくて粒が立て。炊き立ての甘い香りに包まれるとなんとも言えない幸福感に包まれます。
黒部川扇状地の稲作に欠かせないのが黒部川から引いてくる豊富なお水。
「こっちの水はあーまいぞ」っていう童謡がありますが、黒部川の水は本当に甘いのです!あんなに荒々しい山々の間を通ってきた水なのに優しい味がするのです。
雪解け水だからいつも冷たいので、稲が風邪をひかないように真夏でも水の入れ方には気を使いますが今年ばかりはそんな配慮は必要ありませんでしたね。
そして「あいの風」と呼ばれる海からの東風。万葉集にも詠まれるこの風は、夏の熱気を吹き流す清涼で気持ちの良い風です。あいの風は夏の間いつも吹いていますが近年は酷暑を吹き流すほどの涼しさはありません。
農園のある富山県入善町は風の町です。年中強い風が吹く日が多く、それも関係して黒部川沿岸の湿地帯を中心に渡り鳥の中継点になっています。種々様々な鳥たちが田んぼに遊びにきてくれます。この風もおいしいお米ができる理由の一つです。
2023年の夏はとっても暑かったですね。私の農園がある富山県黒部扇状地も例外ではなく、ササニシキ の圃場で不稔障害が起き、収量が少なくなってしまいました。不燃障害とは稲の花が咲いた時に穂が高温にさらされると受粉出来なくなる障害です。
そんな中でも実ってくれたお米。本当にありがたいですね。